こんにちは!らいてうです。
現在2024年。今更ですが、2019年発売の「コードヴェイン(CODE VEIN)」をプレイしたのでレビューします。
今回はPS4版をPS5でプレイしました。レビュー執筆時点でのプレイ時間は70時間程度で、本編は3周クリア、DLCもクリア済みです。
本作はソウルライクな作品ですが、独自システムも結構多めです。特に、ビルド関係のシステムはとても遊びやすく出来ており、個人的にそこは非常に高評価でした。
新規IPということで作りが荒い部分もありますが、良いところも多くあります。粗削りな部分を改善した状態で遊びたいという意味でも、続編が出るなら是非プレイしたいと思っています。
製品情報
タイトル | CODE VEIN |
発売日 | 2019年9月26日 |
対応機種 | PlayStation 4 / Xbox One / Steam / Windows 10 |
ジャンル | ドラマティック探索アクションRPG |
プレイ人数 | 1〜2人 |
CERO | D(17才以上対象) |
公式サイトはこちら。
良かった点
比較的軽快なアクション
本作はソウルライクなゲームですが、本家ソウルシリーズほどのもっさり感はなく、比較的キビキビ動くことができます。
「もっさり感」を良く言うと「重厚感」、「サクサク感」を悪く言うと「動きが軽い」になると私は思っており、この2つは好みが分かれるところだと思います。私はサクサクしている方が好きなので、本作のスピード感は割と好みです。
戦闘スピードとしては、ソウルシリーズ以上仁王シリーズ以下、といったところかなと思います。正直もう少し速くてもいいかなと感じましたが、そうすると恐らく敵も速くなるので、本作としてはこのくらいがちょうどいいかな、というところに開発が落ち着いたのかもしれません。
独自システムが面白い
ソウルシリーズと似たようなシステムが多数実装されていますが、独自性もしっかりとあります。特に、本作の「ブラッドコード」のシステムは個人的に高く評価しています。
本作はレベルアップ時における「ステータス振り分け」の概念がありません。レベルアップするとHPやスタミナ等が少しずつ上がっていくのみです。
その代わり、装備品の「ブラッドコード」を変更することで幅広いビルド構築が楽しめるようになっています。
腕力・器用・精神…や装備許容重量などのステータスは、装備中のブラッドコードによって変化します。ブラッドコードはジョブのようなものだと捉えると分かりやすいかもしれません。
初期のブラッドコードは「ファイター」、「レンジャー」、「キャスター」の3種類のみですが、進めていくごとに多くのブラッドコードを入手することができます。最終的には、30種類以上のブラッドコードから1つを選んで装備することになるので、ビルド幅は十分かと思います。
ステータス振り分けの概念が存在すると、違う遊び方をしたくなったときにステータスを振りなおす手間が発生します。また、「ステータス再振り分け用のアイテム」が必要になることも珍しくありません。
しかし本作は装備画面からいつでもビルドを変更できます。いろいろなことをやりたいタイプの人間からすると、これはとても嬉しい仕様でした。
ちなみに、ブラッドコード以外な装備は、武器・吸血牙装(火力にも関わる防具)・パッシブスキル4つ・アクティブスキル8つから成ります。
個人的に、防具枠が1つしかないのは楽で良かったですね。1枠とは言ってもその種類はなかなか豊富で、火力を取るのか防御力を取るのか、あるいはバランス型で行くのか、といった選択を楽しめます。もちろん人気なものもありますが、それ一択といったことはないと思います。
バディが心強い
ゲーム中はバディ(NPC)が常に行動を共にしてくれる、というのは本作の大きな特徴かと思います。
攻撃力も普通に高く、バフや回復までしてくれるので、非常に頼りになります。
対強敵で苦戦するようなら、自分が狙われているときは回避重視、バディが狙われているときは積極的に攻撃、とすることで、死にゲー慣れしていない方でも多少楽にプレイできるのではないでしょうか。
また、探索中は結構喋ってくれるので、寂しさを紛らわせてくれるのも嬉しいポイントです。(鬱陶しければ設定でオフにもできます)
そこそこ親切な設計
本作は、ソウルライク作品の中では親切な方かと思います。
本作にはマップがあるのですが、アイテムや宝箱の近くまで行くと、そのアイコンがマップに表示されます。
拠点には装備お試し用のサンドバッグがあるため、火力比較やバフ効果量の調査がしやすいです。
次に行くべき場所も拠点のメモを確認すれば分かるので、探索で詰むこともないはずです。
パリィについては、判定が出る瞬間に一瞬光るので、タイミングが分かりやすくなっています。
ソウルシリーズでは非常に分かりにくいNPCイベントですが、本作ではそれもマップに表示されます。また、ストーリー進行によってNPCイベントのフラグが折れることも恐らくないです。
残念だった点
自モーションに爽快感がない
これは主観なのですが、武器を振るモーションがとても軽く感じられ、敵を攻撃してもあまり気持ちよさを感じることができなかったです。
本作のデザインとして、片手剣などでも結構大きいものとなっているのですが、それを軽々と振り回すので、なんだか発泡スチロールを振り回しているような気になってしまうんですよね。
打撃感についても、なんとなく軽い感じがします。ただ、ヒットストップを大きくしすぎるとサクサク感が損なわれるので、そこのバランスは難しいところです。
バックアタック吸血やパリィからの吸血も、大ダメージを与えている割に爽快感がありません。これは恐らく音がしょぼいのかなと思いました。あと、演出が長くてちょっとくどいです。
ただ一応、この「爽快感のなさ」は操作性とは関係がない部分なので、少しプレイしていれば慣れるところではあります。しかし、アクションゲームとして、「敵を攻撃しているときの気持ちよさ」にはもっとこだわってほしかったなと思います。
戦闘面がやや調整不足気味
まず、ボスの動きの一部が少々理不尽かなと思ってしまいました。
小さな予備動作で大ダメージを与えてくる、あるいは攻撃範囲が非常に広いなどの攻撃がところどころで見られます。そんな攻撃ばかりではないのですが、こういったものが少しでもあると嫌気がさしてしまいます。
次に、スタミナがやたら切れます。
他のソウルライク作品同様、攻撃やガード、回避時にスタミナを消費しますが、このスタミナの回復速度が遅いというか、回復し始めるのが遅いというか、ガンガン行動しているとすぐにスタミナが切れます。これにより、攻撃チャンスにも関わらずスタミナ回復待ちをしなければいけない場面が多くなり、爽快感を損なってしまっているのが残念なところです。
他にも、ダメージを受けたり敵の攻撃をタイミング良く回避すると「集中ゲージ」が溜まり、ゲージが最大になると「集中状態」になる、というシステムがありますが、これが結構空気です。ゲージが溜まったのも集中が発動したのも分かりにくい上、集中状態は結構すぐ終わります。初めのうちは発動したことに気付かなかったほどでした。
ただ、集中自体は悪いシステムではないと思います。効果を調整したり、もっと音やエフェクトで分かりやすいようにすれば、爽快感や立ち回りにいい影響を与える要素だったのではないかなと思います。
また、全体的に受け流し(パリィ)があまり機能しておらず、魅せ技のようになってしまっています。
雑魚に受け流しを決めることで、受け流し吸血が発動し大ダメージを与えることができますが、雑魚相手ならバックアタック吸血を狙う方が遥かに楽です。さらに、ボスに対してはバックアタック吸血も受け流し吸血もできません。受け流しを決めても少しよろけるのみです。
正直、雑魚戦ではバックアタック吸血が強すぎるような気がします。いっそバックアタック吸血を削除し、代わりにボスにも受け流し吸血できるようにしてもらった方が個人的には良かったかなと思います。
マップが見にくい
マップがあるだけありがたいといえばそうなのですが、このマップが少々見辛いです。
縮尺は拡大・縮尺の二段階のみで、高低差も分かりにくいです。動かしたりすることも出来ないため、拡大すると上部や下部が見切れてしまいます。
恐らく納期のせいなのでしょうが、次回作があるのなら是非改善してほしいところですね。
クラッシュ多発(私だけかも?)
今回はPS4版をPS5で遊びましたが、やたらクラッシュしました。
10時間に1〜5回ぐらいクラッシュします。ロード明けのムービー開始直前でのクラッシュが多い印象でしたが、それ以外のタイミングでもちょこちょこありました。
無駄にオンラインでプレイしているからかなと思ったのですが、オフラインでプレイしても同様でした。
ただ、少し調べてみた感じだと、私のような人はあまり見当たらなかったので、もしかしたらこちらの環境が悪かったのかもしれません。
DLCについて
DLCは第3弾までありますが、何れも追加ボスとの戦闘がメインであり、探索要素は薄めです。
どの追加ボスも強敵なので、歯ごたえのあるバトルを楽しみたい方にはおすすめです。
また、探索やボス戦を通して新規追加装備が得られますが、ピーキーで面白い性能のものが多いです。
これらによりビルドの幅がさらに広がるので、周回プレイするような方にもおすすめです。
まとめ
「アニメ調でライトなソウルライク」といった感じで、死にゲーではありますが比較的遊びやすい作品に仕上がっていると思います。ただ、ライトとはいえ、ボスは結構強いです。ビジュアルには惹かれるけどアクションゲームは少し苦手、という方は気を付けましょう。昔は壊れスキルがあったようですが、今は調整されています。
本作はビルドを気軽に切り替えられるので、いろいろな遊び方をしたい方にはおすすめです。しかし、本家ソウルシリーズのような「重厚感」や「硬派な感じ」を求める層には合わないかもしれません。
ちなみに、私としては非常に合いました。冒頭にも書きましたが、次回作が出るなら是非プレイしたいです。
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
コメント