こんにちは!らいてうです。
今回は、「FF7リバース(FINAL FANTASY VII REBIRTH)」のレビュー記事になります。
レビュー執筆時点でのプレイ時間は60時間程度で、本編クリア済みです。
なお、筆者はFF7リメイクはプレイ済みですが、FF7原作は未プレイです。
製品情報
タイトル | FINAL FANTASY VII REBIRTH |
発売日 | 2024年2月29日 |
対応機種 | PlayStation 5 |
ジャンル | RPG |
プレイ人数 | 1人 |
CERO | C(15歳以上対象) |
公式サイトはこちら。
進化した戦闘システム
戦闘システムについて、基本的な仕様は前作から大きく変わってはいないですが、出来ることが増えています。
仲間と協力して繰り出す「連携アクション」はパーティーメンバーによって出る技が変わるので、編成を考える意味も前作より増しています。
連携アクションによって遠距離攻撃やカウンター、魔法攻撃等ができるため、様々な種類の敵に対応しやすくなっています。
また、「連携アビリティ」という大技も追加され、戦略性や爽快感も上がっています。
前作の時点で良く作られた戦闘システムだと思いましたが、それをさらに正統進化させたものだと言えるでしょう。
リニアさとオープンワールド感がうまく両立
本作では、(一本道の洞窟を進んでいくような)リニアなパートと、オープンワールドのような広いフィールドを探索できるパートがあります。
これはそれぞれの良い所をうまく融合していると感じられ、とてもいい作りになっているなと感心しました。
フィールドも良く作り込まれており、探索ポイントの数も多いため密度も十分です。
グラフィックも綺麗で、フレームレートが極端に低下するようなところもなかったと思います。
探索した結果見つかるものがほぼミニゲーム
フィールドがしっかり作り込まれているため、探索すること自体は面白いのですが、探索して見つけたものがほぼミニゲームなのが残念です。
フィールドには、以下のような探索ポイントが配置されています。
- 起動レポート…塔を登って起動する。登る動作が遅いため面倒。
- 探索レポート…△ボタンを3回押すQTE。つまらない。
- 召喚獣レポート…QTEの覚えゲー。つまらない。
- 討伐レポート…雑魚敵の亜種と戦う。戦闘なので面白い。
- 調査レポート…3/6がミニゲーム。3/6が戦闘。ミニゲームは苦行。
- モーグリレポート…ミニゲーム。苦行。
- チョコボレポート…ミニゲーム。苦行。
- 発掘レポート…苦行。
- シークレットレポート…ボスのような敵と戦う。戦闘なので面白い。
「面白いのが戦闘だけって、筆者がバーサーカーなだけなのでは?」と思われるかもしれません。実際そこは否定できませんが、とはいえ大半の人が上記のような感想になるのではないでしょうか。
遅延要素が多く、とにかくストレスが溜まる
私はせっかちである自覚があるので、そのせいというのも恐らくあるでしょうが、本作を遊んでいると非常に多くの点でストレスを感じます。
フィールドではダッシュで移動できますが、建物の中や細い足場などでは強制的にゆっくり歩かされストレスが溜まります。
また、チョコボでもダッシュができますが、何かにぶつかるといちいちリアクションして止まるのが非常に鬱陶しいです。
どうしてわざわざそんなところを作り込んでしまうのでしょうか。
私は、ゲームというのはリアルにすれば良いというものではないと思っており、むしろ現実での煩わしい部分をカットできるところはゲームの魅力だとも思っています。
わざわざ面倒な作り込みをしてユーザーにストレスを与えるというのは理解できません。
さらに、「これは何が面白いんだ?」と思うような仕掛けが多く、プレイ時間の水増しのために作ったのではないかと邪推してしまうような場面が多々あります。
ゆっくりしか動かせない装置を使って魔晄ガスを除去する仕掛けや、ボタン長押しで何回も回さなければならないバルブ、L2R2を交互に長押ししてゆっくりと匍匐前進するシーンなど、つまらない上に時間ばかり取られる要素は枚挙に暇がありません。
明らかにワンショットでいいよねというところまで長押しを要求されるのに加え、その長押しがいちいち長すぎるのも非常にテンポが悪いです。
操作できない時間(ムービー等)が多いと退屈なのはもちろんですが、何かを強制的にやらされるのも同様にストレスとなります。やはりゲームは自由に動かせてこそだと再認識しました。
また、その他のストレスポイントとして、チャドリーというキャラの存在が挙げられます。
探索ポイントを調べた際、度々チャドリーが話しかけてきますが、ゆっくり装置を開く➡チャドリーと話す➡ゆっくりと装置を閉じる、といちいち時間がかかって非常に面倒です。ここまでして一言だけ喋って終わり、ということもあるので本当にイライラします。
無線を使って喋っているのなら、チャドリーの声だけ流してこちらは自由に動かせるようにするなど、他にやりようはあったのではないでしょうか。
つまらないミニゲームが多すぎる
発売前インタビューの、「30種類以上のミニゲームがある」という発言から悪い予感はしていましたが、ミニゲームは質より量といった感じで、つまらないものが多いです。
ただ、質より量と言うと語弊があるかもしれません。つまらないミニゲームでもリッチに作られてはいます。
ストーリーを進めたり探索したりしていると随所にミニゲームを挟んできますが、その量が多すぎるため、ここまでくるともはや冒険できるマリオパーティです。
また、これらのミニゲームはつまらないだけならまだしも、若干難易度が高いものが混じっているのも辛いところです。
個人的に面白かったミニゲームはカードゲームとピアノぐらいですが、そのカードゲームすらやらされる回数が多すぎて疲れてきます。
まあ、嫌ならやらなければいいよねというのはそうです。本編を進めるだけなら大半のミニゲームは適当にクリアするだけでも問題ありません。
しかし、武器が報酬になっていたりすることもあるため、完全スルーはできないかなと思います。
ちなみに、トロコンするならミニゲーム完全クリアは必須です。
まとめ
ゲームというより1つの”エンタメ作品”といった印象を受けました。
様々な要素が取り入れられており、そのどれもがとてもリッチに作り込まれています。
が、ゲームというのはなんでもかんでも作り込めば良いというものではありません。作り込まない方が良いところまで無駄に作り込んでいるため、無駄にストレスを感じます。
私は冒険がしたいのであって、チャドリーの話を聞いたり、ミニゲームをしたり、ユフィ・ティファ・エアリスが可愛く踊るムービーを見たいわけではありません。
これをやったらユーザーは楽しんでくれるか、ユーザーはストレスを感じるか、といった観点がほとんど抜け落ちているように感じました。(もちろんゼロとは言いませんが)
基本的にユーザーの方を向いて作っておらず、自分たちの作りたいものを作っているといった印象です。
回避不可能などうでもいい要素にとにかく時間をとられ、ひたすらストレスが溜まっていくゲーム体験でした。
ただし評価点ももちろんあり、リニアさとオープンワールド感が両立しているところと、正統進化した戦闘システムは良かったです。
目立ったバグにも遭遇せず、綺麗なグラフィックやフレームレートの安定感も流石と言えるでしょう。
ベースの作りが良いだけに、余計な要素(主にミニゲーム)のせいで評価を落としているのは非常に残念です。
尤も、世間の評判は概ね良いようですので、私が少数派なのかもしれません。
私のようなせっかちな人や、完璧主義な人、トロコンしないと気が済まないような人にはおすすめできません。
逆に、上記に当てはまらない人や、豪華に作りこまれたゲームがやりたい人なら楽しめると思います。
© SQUARE ENIX
CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI
LOGO ILLUSTRATION:© YOSHITAKA AMANO
コメント
この感想が一番しっくりくる。ものすごく冷静に見れてると思う。この感想と違って、下手に擁護してる人間はどうせやりこんだり二週目やったりしないだろうしな。
ミニゲームに関しては前作の時点から思うところがあったが、今作でそれらのストレス要素をパワーアップさせてきたのには驚いた。
アニメにしろゲームにしろコンテンツが高速で消化される昨今に、こんな方法でプレイ時間を伸ばすのは辞めて欲しい。
ムービー中や移動中の様々な遅延要素も多すぎる。
個人的には数年前のゲームとしてなら、まだ評価出来たかもしれない作品でした。
そもそも収まりきらないボリュームだから、分作にしますって話だったよな。
無駄な要素入れすぎなだけだろ。
只今プレイ中。
ミニゲームは辛い、しんどい、ダルい。
メインストーリーに組み込むのマジ勘弁して欲しい。
やりたい人だけご自由にどうぞって感じなら良いと思うが、それでしか手に入らない武器とかあるとやらざるをえない。
そこが間違っている。自由度がない。
しかもバトル絡みのミニゲームならまだしも、キノコとりとかニワトリカンカンとか、モーグリ捕まえるのとか最悪。
あの癒しキャラのモーグリが、今では見たくもない存在になった。
マジで思ったこと全部書いてくれてる。
事あるごとにミニゲーム挟んできたり、いちいち面倒なだけのギミック要素入れてきたり無駄な尺稼ぎイベが多すぎる。
戦闘と探索はせっかく面白いのに…。
発売日に買ったのに未だにクリアできておりません。なのに目に見える要素を全て潰しながら進めていたら100時間を超えていました。ここのレビューは本当に頷ける内容です。
これをやったらユーザーは楽しんでくれるか、ユーザーはストレスを感じるか、といった観点がほとんど抜け落ちている。基本的にユーザーの方を向いて作っておらず、自分たちの作りたいものを作っている。
まさにこのとおりだと思います。この無駄な作り込みによって分作になってしまっているのだとしたら非常に残念です。バトル、シナリオ、音楽、キャラクターと殆どの要素は素晴らしいのに…。
ただいま古代種の神殿まで来ましたが本当にテンポが悪い、これに尽きると思います。
戦闘に関してだけは楽しいんですが尺稼ぎのミニゲームやチャドリーのカットインやパーティ分離とそれを交互に操作することを強制してきたりとストレスしかない要素が多すぎます。
NORMALとADVANCEDの2回に分けて
ストーリーを二周しました。
プレイ時間は230時間程度。
感想は概ね本記事の内容通りですね…
ワールドレポート、クエスト及びストーリーで
多数発生するミニゲームが
テンポを悪化させています。
種類も多く、内容も面倒なものが多い。
本作のミニゲームは
主要なものに絞るべきだったと思います。
(例)ピアノ、クイーンズブラッド、
ゴールドソーサーのミニゲーム
ストーリーについては
14章の忘らるる都の例のイベントの描写だけが
不満でした。クラウド視点とはいえ、あれでは
何が起きているのか分かりづらいだけ
なんですよね…
ちなみにそこに至るまでの演出は、最新のグラフィックも相まって素晴らしいクオリティだったと思います。
次回作は
ミニゲームの省略化とストーリーの明確化が
改善されているといいですね〜
くだらないポチポチミニゲームは本当にいらない要素でした
ワールドレポートといっても、他のマップ行ったところで探索内容が他マップと全く同じただのミニゲームだったのには本当に頭抱えましたね
ゲームは進んでいるはずなのにやってることが1map目からずっと同じ。最初こそ新鮮味溢れてましたが、中盤あたりから既に停滞感を感じてた
遅延要素の話は120%同意です
第一作のリメイクの頃からも多くありましたね。森羅ビルを駆け上がる際、エレベーターか階段で行くかの選択肢
階段だと途中で疲れてかたつむりみたいな速度でひたすら時間を浪費させられる……ゲームやめようかと思いましたもん
エアリスの家から出てエアリスと歩きながら話すシーンとかイライラしすぎて内容が頭に入ってこなかった。ムービーでいいじゃんね
チャドリーも常に嵐の中心
リメイク作品ってどの会社も新キャラ入れたがる傾向はあるけど、そいつを中心に話が回ってはダメだと常々思う
チャドリーはドラえもんすぎて何するにも湧いてでてくるし、記事で言及されている通り遅延の一部になっているところがさらにヘイトを買う
妙に美少年なビジュアルと、実は過酷な現実を歩んでいるという分かりやすすぎるウケ狙いが鼻についてしょうがない
どうせなら旧世代もいいようなブリキのロボットのような、マスコットめいたビジュアルの方がよかった。その方が愛着が出る
FF7はスチームパンク寄りのファンタジーといえど機械的な文明レベルはそこまで高くないのに、チャドリーみたいな人間と見分け付かないアンドロイドは明らかに世界観に照らし合わせてもオーバーテクノロジー
要は存在の全てがノイズにしかなっていない
最終作はさらにワールドを拡張するとかいってるし、また全mapで同じことやらされるのかと、既に辟易してます
でもやらないという選択肢も無いし……
FF7制作陣は第一作の頃からなんか変にズレてるなとは感じてましたが、集大成ともなると一番力を入れてくるだろうし、ズレもその分大きくなりそうで不安
ミニゲームと呼ぶのもおこがましいカスみたいなミニゲームや、演出のために無駄に歩かせられたりカスみたいな匍匐前進とか本当にほしいね
同意です。そもそも毎マップの探索が「またやるの?めんどくせぇ」。めんどくさいマップの探索の結果、もっとめんどくさいミニゲームが見つかる。その繰り返しで一度積みました。現在再チャレンジ中ですが、やっぱり面倒くさくて嫌になってきます。たしかにすごいグラフィックでリッチに作ってあるけど、ゲームとしては55点。そもそもあの塔なんなんすかw 必要な引き算してないので、製作を取り仕切ってる人が悪いんだと思いました。3作目は発売日に買わず、安くなった中古で遊ぶと思います。